緊急事態宣言に伴い、12月8日(金)の奥田染工場への訪問は、急遽、生徒は教室で待機し、教員が現場で撮影を行うという、オンラインでの実施に変更となりました。
まず、はじめに大きな鉄板がハの字に並ぶ「板場」に案内されました。広い空間には、それを埋めるように並んでいます。
今回色付け体験する予定だったトートバック
一つ一つ代わりにやっていただきました。
この板場で、社長である奥田さんから、工場についてのお話を頂きました。奥田さんで四代目となるこの工場は、古くは東京の都心部に工場があったところを、織物で有名な八王子に移ってきたそうで、八王子市内でも歴史のある工場だそうです。
ひと通りのお話を聞き終わると、鉄板にトートバッグが横一列に並べられ、事前に生徒がデザインしていたロゴマークがどんどん刷られていき、みるみるうちにトートバッグが完成しました。まさに職人技です。
続いて、画面越しで生徒からの質問に答えて頂きました。「何でも質問していいよ」と気さくな奥田さんに、生徒たちが教室から画面越しにそれぞれ質問をしていきました。
インタビューの様子
生徒はipadにインタビュー内容に内容をメモしていました。
その後は、棚にぎっしりと染料や顔料の並ぶ「染料場」での色作り、さきほどのトートバッグを焼いて色を固着させる「蒸し場」、布を洗う昔ながらの「手洗い場」、170cm近い大きなシルクスクリーンの版など、仕事の現場をご案内頂きました。
また、それぞれの説明に加えて、気候によって好まれる色に違いが現れることや、大量生産から個人やブランドといった客層への変化など、染めの仕事の繊細さや歴史的な変化などもお話し頂きました。
画面越しのため、現場の空気など伝わりづらい部分もあったかと思いますが、丁寧に説明頂いたぶん、作り手の思いやこだわりなどは伝わったのではないでしょうか。
また、お忙しいなかで、急なオンラインでの実施にも関わらず、快く引き受けて下さった奥田染工場の方々には、この場を借りて改めて感謝申し上げます。