12月13日(金)はシリコンバレーにある企業3社を訪問し、お話を聞いたりいろいろな体験をさせていただきました。
Plug & Play
最初に訪問したのはPlug & Play Tech Centerです。Plug & Playはシリコンバレーで次々と生まれる新授業を開始したスタートアップ企業に対し、経営技術・金銭・人材を提供し、支援・育成しているインキュベーター施設です。投資しているスタートアップが施設内にオフィスを構え、年間100回以上行われるイベントを通じて、スタートアップはビッグサイズのビジネスを狙います。
今日はここで働く松井さんが施設内を案内しながら、いろいろと説明してくださいました。
スタートアップ企業は無数にあり、現在Plug & Playでは大学院を出た修士や博士といった方々が起こすようなビジネスを支援しているとのことでした。そうした企業でも成功するのはほんの一握りで、同じようなタイプの複数のスタートアップに均等に投資することで、成功するビジネスモデルもあるだろうくらいで考えているとのことでした。ただ、倒産や失敗といってもシリコンバレーではあまりネガティブにとらえられることはなく、逆に失敗という貴重な経験をした人材として考えられるそうです。
松井さんご自身は横浜の高校を卒業し、特にやりたいことがあったわけではないが、逆に日本に不安を覚え、渡米したそうです。そのため大学では幅広く教養が学べる学部に進み、縁があってPlug & Playに勤めているそうですが、なんと今日でPlug & Playをお辞めになり、次はコンサルの会社に転職するとおっしゃっていました。こちらでは転職するのも当たり前で、Plug & Playでは2年もいれば長い方になるそうです。
そんなお話を伺いながら施設を歩いているとNECネッツエスアイのオフィスの方が声をかけてくださり、短時間でしたがお話をしてくださいました。NECネッツエスアイはICTシステムに関する企画・コンサルティング、設計、構築、保守・運用、監視を一貫して提供するコミュニケーションシステムインテグレーターです。
そこにお勤めの牛原祥太さんがお話をしてくださいました。
オフィスには大型モニターが設置されオンラインビデオシステムで他のオフィスにいる人といつでも会話をすることが可能です。モニターが巨大なので、あまり違和感なく、そこにいるかのようにコミュニケーションがとれるそうです。これもNECネッツエスアイのシステムの一つのようです。
牛原さんは英語が必要だと痛感し学生時代にワーキングホリデーでカナダに行き英語力を磨いたそうです。そして縁がありシリコンバレーに派遣されたそうですが、こちらでは日本では会うことのできないような業界の偉い方と会うことも度々だそうで、経験もビジネスチャンスも広がっていると話されていました。これからは英語が不可欠なので、ぜひ英語力は伸ばした方がいいとメッセージをくださいました。
生徒たちも実際にアメリカで仕事をされている方からの実体験を聞くことができたくさんの刺激を受けたことと思います。
In-n-Out
お昼はIn-n-Outでハンバーガーをいただきました。アユミさん曰くここは全米No.1のハンバーガー屋さんらしく、フランチャイズせずに冷凍庫も持たずに、材料をその場で加工調理しているそうです。表書きのメニューは4種類のみですが、裏メニューがたくさんあるので検索して試してくださいとのことでした。
お店の方が調理用の帽子をくださり、みんなでかぶりました。
NIJIYA MARKET
昼食後は少し時間があったので、近くにある日系スーパーを散策しました。こちらで働いている方々が仕事に集中できるためには、生活にストレスがかからないようにすることが重要だという考えのもと、各国のスーパーがそれぞれあるようで、日系のスーパーもいくつかあるようです。今回はNIJIYA MARKETにお邪魔しtました。隣にはコストコのようなアメリカならではのスーパーもあり、その対比も面白かったです。
HONDA R&D INNOVATIONS
昼食後はHONDA R&D INNOVATIONSを訪問しました。HONDA R&D INNOVATIONSは世界中から集まるスタートアップなどのイノベーターからイノベーションにつなげる技術を検索し、R&Dの技術構築に結び付けるのがお仕事だそうです。簡単に言うとHONDAの製品に使えそうな技術を持っているスタートアップなりイノベーターを探して、その人たちとコラボしていく道を作るという感じでしょうか。例えばWayRayという会社とコラボして、HONDAにはまだないARの車載応用技術の考え方とUXのコンセプトを獲得することができたそうです。今回は生産技術イノベーションについて小林幸司さんが、二・四輪、ロボット技術イノベーションについて柿崎真二さんが、HONDAの全体的な紹介とシリコンバレーのエコシステム、そしてデジタルトランスフォーメーションについてMax Akamaさんが説明してくださいました。
その後は実際のHONDAの製品を体験させていただきました。なんとあのNSXをはじめ、C660やUni-Cubなどに試乗させていただくことができました。生徒たちはもう大興奮です。満面の笑みで各車を体験していました。
AMD
本来の予定はここまでなのですが、メンバーの範くんの従兄さんがAMDにお勤めだということで、ギリギリまで連絡を取ってくれ、特別に見学させていただくことができました。
こちらではAMDの製品が使われたパソコンが多数あり、ゲームなどを体験させていただき、みんな大興奮でした。
GREAT MALL
そしてこれも予定にはなかったことですが、ホテルから車で10分くらいのところにあるGREAT MALLという大型モールに寄り、買い物や夕食を楽しみました。
帰りは4つに分かれUBERでホテルまで。興奮の1日が終わりました。
渡米前は雨も多く寒いのではないかと心配していましたが、気温もそれほど低くはなく肌寒い程度でおそらく八王子よりは温かそうです。雨もちらっとは降りますが、行程に影響するほどではありません。UBERで帰ってくるときは少し雨が降っていました。
生徒の振り返りより
私がplug&playで1番学んだことは日本とアメリカの考えの違いです。日本では失敗したら落ち込むし気分も沈むけどアメリカでは失敗から学べるから失敗はどんどんした方がいい。失敗はいつでもできるような事じゃないからいい経験だ。と言っていたことです。確かにそうだなと思ったし、質問で手上げたりすることが恥ずかしかったり怖かったり勇気出なかったりする日本の考え方は独特なのかなと思いました。松井さんは昔から英語ができていた訳ではないと言っていてそれでもこんなに凄い会社につけるんだって思ったけどアメリカに来て生活して大学行ったら英語がなんか理解出来て出来るようなったって言っててやっぱりまぁそれも才能だろうし普通の人ではきっと無理なことなのである程度はやっぱり英語出来ないとだよなと思いました。
人材流動の激しさ、投資に対するリスクの考え方、成功より失敗経験を重要視していること、働き方
常にあの場で他社の人達が共同して物事を考え、作り、モノにして、社会に出していて大企業とマッチングしてもっと良いモノにして消費者に提供しているということが日本と違い、働き方も自由だけどちょっとしたコミュニケーションの中から消費者に提供できるようなアイディアやモノが生まれるというのは驚いた。
Plug &Playを通して、学んだことは失敗を恐れてはいけないということです。アメリカでは失敗した経験も一つのキャリア、いい経験であるとする考え方が浸透しており、とてもポジティブでいいと感じました。そして全体の話の中で感じたこととして、就労環境の違い、というより文化の違いを感じました。これは事前学習でAmazonに行った時から感じていたことでもあるのですが、アメリカには日本よりも仕事の仕方が優れているところがあり、とても効率的である為、日本でも積極的にアメリカの仕事の仕方を取り入れていくべきだと感じました。
ただ聞くだけでなく、体験をして学ぶことが出来たことはとても充実しているものでした。その時間がフリートークであったのでいろいろなことが聞けました。例えば、Uni-Cubについては研究段階で速さは人が歩くペースくらいのスピードに設定していてリミッターを外すともっとスピードが出ること、体重は現時点ではあいまいだが100㎏くらいのひとが乗ることが出来るようになっていること、病気や骨折など心身ともに不自由な人などを対象にしたもので重心を傾けるだけで移動できる技術になっていることが分かりました。
HONDA innovationは何か新しい物を新しい発想で作ると言うクリエイターとは違う考え方で成功している事を知った。
HONDAが様々な技術の研究に熱心であることは知っていたのですが、HONDA INNOVATIONSの様にスタートアップと協力して新しい技術を開発していくところから、新しいものは積極的に探求するべきだということを学びました。そして感じたこととしてHONDAの技術者の人達は仕事である以前に技術が好きだということを感じました。どうしてそんなことを思ったのかというと、私はガレージで様々な話を聞いたりしている中で、複数の人達とお話しさせてもらいましたが、どの方も笑顔で開発したものを見せていただいたからです。
AMDでは最新のCPU、RYZENを様々な形で見せていただき、最新型のコンピュータのスペックの高さをとても実感しました。
ADMでは最先端技術でゲームや実際に授業で使う3Dの映像などを体験出来て良かった!1番感動的だったのが、医療系学校で使われている心臓を掴んでその心拍を手で感じられるものです。
明日はUCバークレーとスタンフォード大学に出かけます。学生さんとのコミュニケーションも予定しています。ぜひ積極的に臨んでほしいです。