大学入学共通テストが終わり、様々な声が聞こえてきます。
今年の高校3年生はハイブリッドコース1期生、日本初のCambridge English スクールに認定されてから3年が経とうとしています。
今回の共通テストと本校の英語教育を考える上で、予備校などによる分析を参考にさせていただきながら、本校の英語の授業との関連を探っていきたいと思います。
<リーディング>
実際のコミュニケーションの場面を意識した、多岐にわたるジャンル・形式の出題。概要の把握から複数情報の整理・比較・判断まで多面的な資質・能力が求められた。複数の大問で、イギリス英語による出題がなされた。
素材文語数は、昨年のセンター試験から約1100語増加(約2800語→約3900語)。
<リスニング>
英文が比較的短い第1問と第2問では音声が流れる回数が2回だったが、第3問以降は1回のみとなった。第5問では大学の講義が想定されており、第6問Bは日常的なトピックに関する4人の会話であった。なお、一部の設問に、イギリス人や日本人を想定したと思われる話者が含まれていた。
日常的な発話から説明文や4人の話者による会話まで、多岐にわたるジャンル・形式の出題。概要の把握から複数情報の整理・比較・判断まで多面的な資質・能力が求められた。
(ベネッセ駿台データネット2021より抜粋)
Unlockは「Reading&Writing」、「Listening&Speaking」の2冊に分かれています。本校ではコミュニケーション英語で「Listening&Speaking」、英語表現で「Reading&Writing」を扱って授業を展開しています。
語彙数に関して考えれば、「Unlock」は各Unitに500~600語の文章を2つ持ち、内容理解だけでなくFactなのかOpinionなのかを考える問題も含まれています。
FactとOpinionを「事実」と「意見」と単純に考えていては正解へはたどり着くことはできません。3枚目の画像にあるように「Reading Between The Lines(行間を読む・言外の意味を読み取る)」必要があります。
Unlockは毎回この視点を持ちながら英文を読むトレーニングを行います。
また、設問には「Critical」という言葉も見られました。ここでいうCriticalの意味をCritical Thinkingとして考えるところまでの問いではありませんでしたが、設問によっては文章の中に答えがあるわけでなく、しっかりと状況や考えを踏まえた上で解答する必要がある問いもありました。
これもUnlockの「Critical Thinking」のセクションが大きな意味を持ちます。「英語で」という大前提があれば、「何を」「どのように」するかということが大切になります。これはPBL(Project Based Learning)でCreativityを養うためにも重要なポイントになります。
また、リスニングの試験では「2回読み」か「1回読み」か情報の整理など、今までの知識を問われるものからの変更が随所に見られました。
本校の定期試験は授業で扱ったものを使うことはなく、すべて初見の問題となっています。聞く回数も2回のものもあれば1回のものもあり、50分の試験時間の半分はリスニングの試験となっています。
このように、本校の英語教育と今回の大学入学共通テストを比較すると多くの共通点があり、日々の授業を大切に行うことで思考力・判断力を養い、英語で表現することのできる力がつくのではないかと思います。
本校の取り組みについてご興味いただけましたでしょうか。
今回は共通テストとの関連について書かせていただきましたが、そのほかの取り組みに関して、英語科主任である中川がコチラで記事を書いております。ぜひご覧ください。