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工学院大学附属中学校・高等学校<公式ブログ>

モンゴルでの医療ボランティア活動報告

2023年8月、モンゴルで医療ボランティア活動を実施した高等学校2年生からの報告です。

僕は夏休みを利用してProject Abroadという団体からモンゴルで2週間の間、医療ボランティア活動に参加してきました。一緒に活動するメンバーはアメリカやカナダからの高校生で、ルームシェアで生活を共にしながら活動をしました。

活動拠点としていたウランバートルは、標高1300mの美しい大自然に囲まれた、国民の約半分が暮らす大都市です。中心街には、旧ソ連調の広い道路と高層ビルが建ち並んでいますが、その周辺にはモンゴル伝統のテント型の移動式住居「ゲル」が見られるユニークな都市でした。

活動内容は、モンゴルの医師から医療を英語で学び、医療ボランティアとして地域に出向いて人々にヘルスケアを届ける事です。実際に活動前にメディカルワークショップを受け、病院見学で各科を訪れたり、血圧の測り方や蘇生の仕方、血糖値の測り方や、注射の練習、縫合の練習を学びました。日本では考えられませんが、手術を見学させて頂く機会や、救急センターで要請が来たら医師と一緒に同行する機会もありました。心臓病やガン患者、交通事故等、また、治安の悪い地域で、医者が車内で応急処置をしている所を見学しました。僕が一番怖かった事は、救急車で現場に到着した時、被害者が頭部から血を流して意識がなく、痙攣していたのですが、医者の適切な処置で、病院に到着時した時には意識が戻ってきた事でした。ただ、モンゴルの救急車の運転は非常に荒く、メーターが壊れていて速度は分りませんが、かなりの運転技術を要する速さだったと思います。

大きな病院で怪我の治療のお手伝いをしていた時に、日本語を話せる患者さんに出会いました。「君、日本から来たの?頑張れよ」と言われて嬉しかったです。コミュニティーセンターへ訪問した時には、ホームレスの人々に食事を提供したり、健康診断等をしました。もちろん現地の人はモンゴル語なので挨拶程度の言葉は覚えましたが、分らない時はスタッフに通訳をお願いしました。

夜は、ルームメイトと一緒にチェスをしたり、映画を見たりして楽しく過ごしていました。休日には、らくだに乗ったり、弓を打ったり、テレルジ国立公園へ連れて行ってもらいました。モンゴルでのボランティア活動を通して、自分が将来進みたい専攻分野を決定する目標が出来た事や、異国の同じ年齢の友達が作れた事、また、異なる価値観や様々な医療体験を通して、充実した2週間を過ごす事が出来ました。

お世話になった皆さま、ありがとうございました。