JUNIOR & SENIOR HIGH SCHOOL OF KOGAKUIN UNIVERSITY <OFFICIAL BLOG>

工学院大学附属中学校・高等学校<公式ブログ>

【中3】SLP_授業レポート③:世界の飢餓問題と国際支援

今回のソーシャルリーダーシッププログラムでは、特別ゲストとして認定NPO法人 国連WFP協会 武澤さんをお迎えし、世界の飢餓問題や食糧支援に関する講義を行いました。
今回の授業では、現代社会における飢餓の実態や、国連WFPがどのように活動しているかについて深く掘り下げて学びました。これまで学んできたリーダーシップの理論が、どのようにして世界規模の課題解決に応用されるのかを、より具体的に理解することができたと思います。


武澤さんはまず、世界における飢餓の状況について簡潔に説明し、現在最大7億5,700万人の人々が飢餓に苦しんでいるという事実を共有しました。この統計は、私たちが普段の生活で見過ごしてしまいがちなグローバルな課題を浮き彫りにし、我々の行動の必要性を強く示しています。また、地球温暖化や戦争といった要因が飢餓問題にどのように影響を及ぼしているのかについても説明があり、生徒たちは非常に集中してその話に耳を傾けていました。

講義の中で行われた「視点を変える」アクティビティも印象的でした。
このアクティビティでは、自分の指を時計回りに回しながら頭の上からおへその前に移動させると、視点の変化により回転方向が逆に見えることを体験。この演習は、日本に住む私たちが見ている世界と、途上国に住む人々が見ている世界が、同じ現象であっても異なるように映る可能性があることを示しています。異なる視点から物事を見ることの重要性について、改めて深く考える機会となりました。

さらに、国連WFPの支援活動についての具体的な説明も興味深いものでした。武澤さんは、学校給食支援や母子栄養支援といったプログラムについて詳しく説明し、これらが子どもたちの健全な成長と発展にどのように貢献しているかを示します。特に、学校給食の提供が教育の普及やジェンダー平等に寄与する点についての話は、多くの生徒にとって新鮮であり、強い関心を引きました。教育機会の向上が、社会の持続可能な発展にどのように結びつくのか、その実例を通じて理解することができました。

最後に、武澤さんは「知ること」と「知らせること」の重要性について強調しました。今日学んだ内容を自分たちの家族や友人に伝えることは、たとえ小さな行動であっても、大きな社会的変化をもたらす可能性があるというメッセージは、生徒たちに深い印象を与えました。
生徒たちは、自分たちに何ができるかを真剣に考え、より積極的に関与していく意欲を見せていました。

今回でソーシャルリーダーシッププログラムでの3つの支援団体による講義が終了しました。
次回の授業では、3団体(認定NPO法人 フリー・ザ・チルドレン・ジャパン、認定NPO法人ACE、認定NPO法人 国連WFP協会)の提案する支援内容を基にしたディスカッションを行い、自分たちの行動計画について意見を交換、どの団体を支援するかを決定するためのグループ討論を行います。
これにより、具体的なアクションプランを形成し、社会に対する影響を考えながらリーダーシップを発揮するための新たなステップへと進むこととなります。
これからも社会に貢献できるリーダーシップの在り方について、実践的な学びを続けていきます。(広報室)

※ソーシャルリーダーシッププログラム①、②はこちらから