スペイン南部、コルドバにあるIES Medina Azahara校と本校との協働企画、慶長プロジェクトが工学院にて進んでいます。400年前に日本からスペインに渡った遣欧使節団の軌跡をアンダルシア地方で辿った本校生徒の取り組みが、2023年秋。今回はスペインからIESの生徒たちがキリシタンの軌跡を辿るために来校しました。上野周辺を散策しながら、最後は隠れキリシタンが潜伏していた浅草を訪ねた日について報告します。
慶長年間にスペイン国王から家康に送られた洋時計がある静岡の久能山東照宮と同じ東照宮として、前日に府中の大國魂神社、翌日に上野東照宮を参拝しました。屏風、水墨画、茶器、刀、着物、鎧兜、神棚、仏壇、唐紙を通して、慶長年間の文化と歴史の理解を深めました。どこへ行く時も、本校生徒がスペインの生徒たちに歴史と文化の解説をしました。
生徒の感想です。
まず東京国立博物館に行きました。自分たちが教科書などで見たことがあるようなものだけでなく、あまり気にも留めないでスルーするような展示物に対しても、スペインの人たちは目を向け終始写真を撮っていました。自分たちがスペインを訪れた時のように、様々な非日常に対しての追求心が感じられました。
その後、日本の和風文化を象徴するものの中の一つ、襖についてを江戸からかみで実際にテレビで取り上げられた映像を通して学びました。そこでは自分たち日本人も知らないような製法や工夫が施されていました。シンプルなデザインほどカットが難しくなること、またそのカットには数ミリ単位の正確で職人の正確で繊細な調整が必要なことがわかりました。自分たちの文化についての理解の不十分さ、そして新たに知識を深める必要があると感じました。
そして、そこから浅草にある雷門まで歩きました。お参りをし、お土産を一緒に買ったり、和菓子などを食べ歩きしながら散策をしました。その後夕食にお好み焼きやもんじゃ焼きを食べた後、夜景を見に東京スカイツリーへ行きました。その日はよく晴れていて、雲もほとんどなく、日本一の高さから見下ろす景色はみんなにとって忘れられない思い出になったと思います。
スペインの生徒の感想です。
Of all the exchange programs I have taken part in, this one has definitely been the best. I have always wanted to travel to Japan so this opportunity has been greatly important to me. I am really grateful for the friends I’ve made and I believe people here are very kind. Although at first it was a little difficult to adapt myself to this country, I have finally gotten used to its customs. This has been one of the best experience I have ever had in my life. I would never forget all the things that we have done and the laughs we have shared. Thank you so much for everything and I will never forget you.