ラウンドスクエア国際会議2023を終了し、帰国します。生徒の感想をご紹介します。出会いから世界のこと、日本のこと、自分のことを考えました。
様々な国籍、年齢、性別や価値観などの違う人たちとの約1週間の生活が終わりました。昨日ケニアについたような感覚で、もう1週間経ったとは思えないようなスピードで今週が終わりました。早かったけど1年間で学ぶものよりもこの1週間でもっと学んだ感じがします。ラウンドスクエアがなければ会うこともなかった人たちとこう出会える機会をくれた、学校や先生方々そして親に本当に感謝の気持ちしかありません。次の日何があるのか、誰と新しく友達になるのか、何を学ぶのか考えるのが本当に楽しかったです。朝5時ごろ起きて夜12時に寝て、活発的に動き、学び、働き、体が最低限まで疲れることで、これが毎日精一杯に生きることだと思いました。
この旅ではもっと世界の政治や社会問題が知れ、得たものはいっぱいあります。自分に欠けている部分も分かることができました。自分は世界の問題に目を向けすぎていて、日本の社会問題や政治問題が詳しく今どのようになっているのか、そもそもどのような問題があるのか知識不足な部分があると感じました。大きな目標を見ることも大事ですが、身近なところから始めないいけないなと改めて思いました。身近の問題が解決できないのに、大きなスケールの問題を解決することは不可能ではないが難しいです。もっと日本の文化や社会について知ろうと思います。
そして今日はやっと最後バラザでの話し合いでした。前に話した内容が全て混ざり合った内容でした。けど最後の最後に聞かれた質問が未だに心に残っています。その質問は、「社会がいいことをするほど、いいリーダーが誕生するだろうか」という問いでした。いいこととはまずそもそも何なのか、いいリーダーとは何なのか。私が思うには、声を1番大きく叫んだ社会ほど、注目を浴び、様々国のリーダーが助けてくれるのではないのかと思いました。問題があるってはっきりしていて、プライドを捨て、助けを求めるから、寄り添ってくれ、引っ張ってくれるリーダーが近寄ってくるのではないかと考えました。どれだけ、立派な国だと見せかけても、誰にしも問題があり、それを認めない限り誰もその国が助けが必要だとはわからないのです。言葉にはすごい力があると思います。誰かを喜ばせることもできれば、傷つかせることだってある。けどそれでも、言葉があるのに使わないとは本当に恵まれたものを無駄にしていることと同じぐらい損しています。どうせ自分の意見なんて意味がないと、人それぞれですが、今の若者たちは正直思ってると思っています。
選挙年齢も18歳に引き下げられましたが、総務省の抽出調査によると、選挙権拡大後の平成28年7月の参院選は18~19歳の投票率46・78%が20~24歳の33・21%を上回ったが、29年10月衆院選は40・49%、令和元年7月参院選は32・28%と低下したそうです。若者は未来の希望と言われていますが、なぜ未来なのでしょうか。現在を保たなければ未来もないのに、現在の政治家はやはり男性で高年齢であるという特徴の人たちに偏っています。そのような結果、自分たちは未来にはいないからと、現在のことだけ考え、問題解決よりも、一時的だけ治るような解決策しかしてない印象があります。それなのに加え、今の若者に、政府を渡すのはどんな馬鹿げたことをするのかわからないから嫌という人がいます。一理あると思いますが、自分たちが将来住む未来のためならちゃんと考えて行動をするのではないかと私は思います。だから若者はもっと期待に応えるような行動をとるよう意識して、大人はもっと子供の考えに寄り添えるように慣れば日本だけでなく他の国の政府はよくなるのではないかと私は思います。主催校Brookhouse Schoolsの先生方、お世話になった各国の先生方、ありがとうございました。
ついにみんなと一緒に過ごせる日が最後になりました。今日はみんな一緒に集まって、closing ceremonyをしました。食事会の前にBrookhouse schoolの生徒たちからの心のこもった歌を聴きました。みんなと過ごせる日が、今日で最後なのが信じられませんでした。生徒たちの歌声を聞いた後、ギリシャの王様のお話がありました。King Constantine || はこのプロジェクト、ラウンドスクエアを毎年50年以上も参加し、活動しておりました。けれど、残念ながら今年の1月にお亡くなりになられました。なので今回のclosing ceremony では、King Constantine ||の動画を見ました。この動画では、エリザベス女王や、ダイアナ姫との写真など、様々な有名な方々との関わりのある動画を見せてくれました。king Constantine ||はイギリス王国チャールズ3世と親しく、ウィリアム王子の名付け親です。20歳の時、ローマオリンピックのセイリングで金メダルを獲得した王様です。あまりにもすごい方で感動しました。なぜ、ラウンドスクエアの一員なのかと言うと、ラウンドスクエアを作ってくれたクルト・ハーンさんと親しい友人でラウンドスクエアに参加したそうです。
私はラウンドスクエアに参加させていただくのにあたり、クルト・ハーンさんのことを知りたいと思い、調べました。ドイツのユダヤ系教育者で反ナチス運動をし、野外体験教育や、環境教育、国際理解、地域ボランティア、民主主義教育などを提供した学校を作った人で、同様の理想と教育レベルを提供している世界の学校の国際的ネットワーク(ラウンドスクエア)を作られたのです。私の兄は4年ほど前に工学院で1番最初にラウンドスクエアに参加させていただいた1人でした。その時にラウンドスクエアって何をするとこなのと尋ねたことがありました。兄の答えは、「人間に欠かすことのできない体験」を得れるところだよと言っておりました。その頃から大変興味がありました。そして今回私も貴重な体験をさせていただいたと感じるのは、あの時兄が言っていた「人間に欠かすことのできない体験」を身近な学校やキャンプなどによって、体得したと言うことだと思います。
それは教室で座って勉強する以上のことであり、すべてが頭だけでなくて、心で得る体験だったのです。以前の私は、勝ち、負け、に関しても、「勝って嬉しい」「負けて悔しい」と感じるだけでした。ラウンドスクエアを体験した後は「勝てたのは誰のおかげか」「負けた人も偉い」勝てた人は負けた人にも誠意を表すのが当たり前なのではないのかと思えるようになりました。つまり、相手に敬意を持つということです。多分、クルト・ハーンさんは「人間の健全な心を育てる」と言うことを目的に、この素晴らしいサウンドスクエアを作ったのだと感じました。