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工学院大学附属中学校・高等学校<公式ブログ>

【中1】探究教室2022 概要 + 「はちはく」(八王子博物館)について

 中1の6月はまさに行事月間です。中間テスト(~6/7)、親子交流会(6/18)、芸術鑑賞教室(6/28)、探究教室(6/29)と生徒たちも学年も忙しい中で、少しずつ、合間の時間を活用し事前学習を重ね(5/115/146/86/226/25計5時間)、やっとこぎつけた行事でした。

 ここでは事前学習と「はちはく」(八王子博物館)について、書かせてもらい、あとの4フィールドワーク先は、各引率教員からレポートさせていただきます。

 

1.スケジュール

はちはく(八王子博物館)全員 → 4コースに分かれてフィールドワーク

                 ①薬王院(高尾山)

                 ②八王子織物工業組合(八幡町)

                 ③八王子城址(裏高尾)

                 ④絹の道資料館(鑓水)

 

 「はちはく」の前に、生徒たちは事前学習で、八王子の概略を共有していますが、それを大胆に直線的に表現するとどうなるでしょうか?

 

 Q:八王子の歴史を「直線的に」描くならばどうなるでしょうか?

 A:①744行基・仏教 薬王院開山

→③北条による八王子・滝山城(戦国時代)vs 武田(のちに豊臣)

→聖俗両面からの森林伐採禁止 →桑の保存 → 桑都の誕生

→②養蚕業発展 →八王子織物業発展

→北、西方からの織物関連物品集積地 →宿場町(八日町など)の発展(~江戸時代)

→開国(江戸幕末) → 生糸絹織物貿易・輸出増加 → 八王子にさらなる富の集積

→明治近代化 →富岡製糸工場(群馬) →八高線ライン →糸が八王子へ

→④八王子織物業最盛期 →絹の道ローカルラインで横浜へ(後に横浜線・国道16号)

→横浜からmade in Hachiojiが海外というグローバルラインへ

 

 かなり強引ですが、このような意味のまとまりとして捉えることができます。世界史の教員が記述しているため、強引な単純化や細かい点についてはご容赦ください。私たちの生活している地域が教科書にもつながっている内容であることがご理解いただけたかと思いますがいかがでしょうか。フィールドワーク①~④については、この直線的な流れ、全体のなかのどの部分であるのか、①~④をふらせていただきました。ご参照ください。

 

 

 

 

さて、「はちはく」では、今年度は分散登校、見学で、小グループで本来の開館時間前に拝観させていただきました。つまり、制限時間はありますが、ブースを独り占めできるわけです。生徒たちは、18のブースから、自分が興味あるものを1つ選び、机上で学んできたことに、実際の一次資料や展示物に焦点をあてることで、さらに学びが深められたのではないかと思います。なかには一次資料を一生懸命模写する姿もあり、非常に印象的でした。環境が整っていると、自然と注視力もあがるものだということが教員としてはよくわかりました。

また学芸員さんのお話を受けて、学校で教員が主導するのとは異なる八王子について理解が得られたなと、さりげなく教員も耳を澄ませて感じました。当然ですが、言いたいことは同じ内容でも、それを話す人によって大きく切り口が異なり、受け取る印象も違います。学校での話者はきつめの味つけかもしれませんが。。。あとはどのように受け取るかは生徒たち次第です。

 

「はちはく」後、すでに真夏の様相のなか、バスで(織物組合のみ徒歩で)フィールドワーク先に向かっていきました。

当日は午前10時にすでに36℃、午後2時ごろには驚くべき気温(画像参照)で、天候も生徒や学年の気持ちと同じで、非常に暑いものになりましたが、誰一人熱中症になることなく、無事に終えられたことも、薬王院グループの御護摩修行のおかげかもしれません。感謝いたします。

 

 中学1年探究教室については、文化祭で各個人が学び、探究したことを展示する予定です。9月24日(土)、25日(日)の夢工祭へのご来校お待ちしております。

 

 これ以降は、4つのフィールドワーク先よりレポートを御覧ください。

 2022年度中1探究教室、プロローグをご覧いただきありがとうございました。