【 はちはく 】
6月23日(水)に中1探究教室が行われました。今回は、八王子市で日本遺産に認定された「霊気満山 高尾山~人々の祈りが紡ぐ桑都物語~」がテーマです。
まずは、八王子駅南口にオープンしたばかりの
「はちはく」(桑都日本遺産センター 八王子博物館)です。
学芸員さんより地域の歴史や文化についてお話しして頂きました。
入口のプロジェクションマッピングでは、八王子の成り立ちを映像で楽しみながら学びます。
館内では、展示物や資料から八王子の魅力を感じます。学芸員さんのお話しを熱心に聞き、メモします。
なだらかな丘陵に築かれた滝山城、急な斜面とその麓にできた八王子城の歴史をタッチパネルや模型で比べています。
これから、各チームに分かれます。各チームのテーマは、「高尾山」「八王子城跡」「八王子のまち」「桑都と織物」です。桑都とよばれ、養蚕や織物で発展してきた地域のストーリーを現地で体感します。
【 チーム1 八王子のまち 】
八王子は「桑都」とよばれ、織物や養蚕が盛んでした。今回は発展を支えてきた織物業の今を学びます。まず、駅をスタートし、桑並木通りを進み、織物工業組合に歩いて向かいます。
甲州街道を歩き、新しいマンションが建ち並ぶなかに、江戸時代の節税対策のための縦長の土地、古くから続く呉服屋、そして昭和初期のレトロな商店を見つけることができました。
普段見慣れている風景も視点を変えて観察すると、街の中に昔の名残を見つけ、新しい発見ができました。生徒たちも写真を撮ったり、八王子ぶらりを楽しんでいました。
駅から30分ほどで歩き、織物工業組合に到着しました。国の伝統的工芸品に指定され
ている多摩織のことや後継者不足の問題、若い世代のサポートについてのお話しを伺
いました。
多摩織の小物やネクタイも販売されていました。デザインコンペなどで募集されたポッ
プなデザインのネクタイもあり、現代に合わせた商品に織物を身近に感じます。
お昼を食べ午後は岡村織物の工房見学です。再び、30分ほど歩いて向かいます。
岡村織物さんと浅川橋で合流しました。浅川を挟んで戦火を免れたこと、バブル全盛期の30年ぐらい前までは、織物、染物、製糸業の小さな工房が建ち並んでいた中野上町の当時の様子の話を伺いながら、工房へと向かいました。
工房を見学した後、実際の作業を体験しました。インターンの大学生に教えてもらい、4×4のマス目に自分たちでドットでデザインしました。
デザインしたものを実際に織機で織り、形にしていきます。生徒たちは緊張した様子でしたが、丁寧に作業することができました。
いつもバスで通過する八王子のまちを今回は1日歩いて周りました。みんなで歩いたせいか疲れも感じさせず、楽しく学ぶことができました。
そして今回、八王子の産業を支えてきた織物の今を知ることができました。伝統産業を守るために新しいチャレンジを続ける大切さを岡村織物のみなさまに教えていただきました。お忙しいところ貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました。