2日目は、阿蘇から小国町へ移動し鍋ヶ滝公園見学からスタートとなりました。
小国町は本校から進学する生徒も多い北里大学の創始者北里柴三郎の生誕の町でもあります。
阿蘇くじゅう国立公園、外輪山の雄大な車窓を堪能しつつ小国町へ向います。
鍋ヶ滝は滝の裏側の空間が広いことが特徴で、しぶきや滴を浴びながらも裏側から水のカーテンを見ることができる稀有な場所です。
阿蘇ジオパークの中でも重要な場所の1つとされています。
鍋ケ滝の壮大な景色は、JALカレンダーにも採用されているそうです。(JALグループ機内誌にて紹介されていました。)
阿蘇神社は震災で大きな被害を受けました。
懸命の復興で奥に鎮座する本殿は昨年再建されました。
最初に目に入る楼門は残念ながらまだ復旧作業中でありますが、来年2023年の完成を目指しているそうです。
鍋ケ滝公園、阿蘇神社の後は、草千里ヶ原にて昼食・散策となりました。
展望台からはすぐ近くに常に噴煙をあげている中岳火口が見え、また逆方向では遠く長崎県雲仙普賢岳まで見渡すことができました。
午後は、本日のメインである南阿蘇村防災教育プログラムです。
南阿蘇村には9つの震災遺構が残されているそうですが、そのうちの4か所を3時間かけて巡りました。
① スタートは、数鹿流崩れ(すがるくずれ)と呼ばれる大規模山腹崩壊の見学でした。
これによって阿蘇大橋も倒壊し犠牲者が出ました。
現在では新阿蘇大橋が開通しています。新しいコースにて再建された新阿蘇大橋は、横ずれ断層をまたいで建設されているので、橋が揺れても耐えられるように橋げたの一部にあそび(すき間)が設けられているそうです。
② 旧東海大学阿蘇キャンパスでは、敷地内に現れた横ずれ断層や被害を受けた校舎、凸凹になった玄関先(駐車場)などをじっくりと見学することができました。
耐震補強のための筋交いを追加してあった校舎では被害が少なく、追加がなかった校舎は被害が激しいことなど違いがはっきりわかったのはとても印象に残りました。
③ 3か所目では、数鹿流崩れが奥に見える形で崩落した阿蘇大橋の近くまで行くことができました。
④ 最後には高野台大規模すべり(地すべり)跡と南阿蘇復興公園を見学。
災害救助活動を行う拠点として活用できるよう整備されています。
日本の土木技術は素晴らしいですね。日本は自然(災害)によって鍛えられてきたんですね。震災災害時には若い学生さん達の力が必要で大変助けられました。
皆さんもまずは自分の身を守り、そして周囲の人々を助けてくださいね。
というガイドさんのシンプルな言葉が印象的でした。
3、4日目はいよいよ熊本から水俣へ赴いての『水俣学習』がメインテーマとなります。
当時を体験された方からの講演などもしていただきますので、貴重な時間となることと思います。