こんにちは、広報室です。
今日は工学院大学「ものづくり支援センター」で行われた自動車部の安全講習会同行レポートです。この講習会は工作機械を使う大学生も必ず受講するもので、自動車の製作のために頻繁に工房に通う中高の生徒たちの安全を守る学びの機会です。
自動車部の中高生たちが最初に学ぶのは、”ハインリッヒの法則”と”安全の3原則”。ハインリッヒの法則は、重大な事故1件の背景には軽微な事故29件とヒヤリハット300件が存在するという安全管理の基本理論です。この統計的事実に生徒たちは事故予防の重要性を実感しました。


講義の後は、実際に旋盤、ボール盤、フライス盤という3つの工作機械を使った「ものづくり支援センター」の先生による作業デモンストレーション。
先生方が意図的に”安全違反”を実装して淡々と作業を続けます。帽子を後ろ前に被り、ズボンを捲り油をささずに作業を始め、作業の後には電源を抜かず…など。
さて、生徒たちはこれらの危険行為を発見し適切な改善策を考えることができるでしょうか。


生徒たちの観察力と分析力は期待以上でした。
先生方の様々な安全違反を見逃すことなく、30項目近くもの危険なポイントを発見。グループディスカッションで発見を述べ合い解決策を検討していく姿は真剣です。普段、履いている短いソックスが実は安全基準に適合していない、と改めて気づく生徒たち。身近なアイテムが安全に関わることがあるという新たな認識でした。


そして、顧問の島田先生からは身が引き締まる重大な指摘がありました。
「大学の工房では緊張感があるが、中高校舎の技術室での怪我は実際に起こっています。慣れた雰囲気で気が緩むことのないように安全意識を維持して」。
この講習会を受講したことで、中高の自動車部員は工学院大学の「ものづくり支援センター」の施設を安全に利用できるようになります。生徒たちは安全理論の理解を深めただけでなく、「互いに確認しあう」チームワークによる危険予知の重要性も実感したことでより質の高い技術学習への筋道が整いました。


11月には南紀白浜でEcoCarチャレンジ(ソーラー)や栃木県モビリティリゾートモテギでene1レース(電気自動車)、12月には鈴鹿でのene1レースを控える自動車部。
今日の学びを糧に、競技に向けた本格的な車両製作に取り組んでいきます。
そうそう、夏休みの8月24日には昭島市の「クジラ祭り」のパレードに自動車部自慢のマシンと共に参加します!
お近くの方はぜひ沿道からのご声援を!ものづくりを愛する技術屋さんたちはとても親切で気さくですから、お気軽にお声がけくださいね。(広報室)