2019年11月12日(火)
昨日の雨がうそのように、朝から晴天になりました。
今日は石巻市の被災地を中心に訪れ、さまざまなことを学びます。
多くの小学生や教職員の方が犠牲になってしまった大川小学校を訪れました。
ご自身もご遺族であり、震災当時は女川中学校の先生をされていた先生に、震災当日の出来事と、その日までそこにあった日常生活、そして、このような悲劇を繰り返さないことに必要なことなど、たくさんの大切なことを教えていただきました。
現在は何もない中に校舎だけが建っており、毎日多くの方が訪れますが、津波が来るまでは学校の周辺もすべて住宅地で日常の生活があり、校舎やグランドでは児童たちが普通に暮らしていた場所であることを、改めて思い巡らせました。
大川小学校の校歌には「未来を拓く」というタイトルがつけられており、この言葉が刻まれた壁画が津波に負けずに残っていました。
みんなで作ったお米と豚汁に加え、焼き肉をおかずに最高においしい昼食となりました。
食事のあとは、移住してイシノマキファームで働いているお兄さん、お姉さんとワークショップ形式で話しました。悩み相談もして下さいました。
Bコースは、移動のバスが到着するまで海岸で時間を過ごし、初めに学校法人工学院大学理事長の後藤治先生によるプロジェクトで建設された復興住宅を見学しに行きました。屋根には、東京駅にも使用されているスレートが使われていました。
昼食は、雄勝のお母さん達が作った、地域の海産物がたくさん入った手作り弁当をいただきました。大きな帆立が入っており生徒達は喜んでいました。
昼食後、特水先生による防災教育の講義を受けました。地震や津波についての正しい知識を身につけることで自分の命を守ることができるということを学びました。
今回訪れた雄勝ローズファクトリーガーデンは雄勝町を復興するために“花と緑の力で”を合言葉に立ち上げられ、たくさんの花が植えてありました。花が枯れる前になにか形に残そうと押し花にします。生徒は自分でデザインした葉書とペンを作りました。
Cコースは、Bコースと同じくまず初めに復興住宅を見学しました。
そして、ダイビングをする方なら誰でも知っているウェットスーツメーカーのモビーディック㈱を訪問し、ウェットスーツを作る工程を間近で見せていただきました。
そしてこの会社が、地元の方々の仕事を生み出すために考案したウェット素材を活用した小物作りを、生徒たちに体験させていただきました。
様々な色の生地とアイロンで接着するシールの組み合わせで、オリジナルのデザインで制作しました。
2日目の夜は、南三陸ホテル観洋に宿泊しました。
ここは、津波の被害を受けたものの、当時の宿泊者と近隣の住民の方々の命を守り、現在でも仮設住宅や復興住宅で孤独になりがちな被災者のみなさんのコミュニティの場を提供するなど、南三陸町の復興に大きく貢献しているホテルです。
夕食後に副支配人の方から、当時の状況や復興の歩みについて、貴重なお話を伺いました。