怒涛の9日間、否、長ーい1日が終わったような印象です。「GP2019 カンボジアMoG」プロジェクトが一先ず、“情熱”さめやらぬまま、無事に終わりました。「MoG、終わらせたくない」成田空港到着ロビーでユクリさんが一声叫びました(笑)
始まりが終わり。終わりから始まり。2枚の写真から。
それでは完結編を「ショウタロウの眼~8日目」と「マアサの眼差し~ラストフォト」の助けを借りて、綴ります。
後半は、MoG引率を終え書きたくなったことを書いています。読みたい方だけお読み頂ければ幸いです。
ショウタロウ君が「仕事」と「夢」を両立させながら、シャッター切り続けてくれました。学校からの引率は私のみ。心から感謝です。最終プレゼンの写真が無いのは、その人、ショウタロウ君がアスリートとして「仕事」に「for the team」で集中していたためです。
では「ショウタロウの眼~8日目」(祝祭の晩餐と最後のミーティング)をどうぞ。生徒の「やりきった」という気持ちと歓喜が伝わってきますね。
祝祭のBBQ!スロワーズさんのおもてなし!
おや、君たちは何を…。
俺の場所取るなよ(笑)
最後の最後までスロワーズさんは「幸運をつかんでね、みんな」
最後のミーティング。「情熱のバトン」が伝承されていきます。
「マアサの眼差し」より。「アンコール遺跡、そして、別れ」を送ります。
現実に戻り「卒論」に戻るマアサトレーナー、リョウマトレーナーとともに、生徒に近いところで、頼もしい存在でした。MoG後、自己の進路を実現することになる生徒たちにとって、近未来の自分を重ねあわせる、よきモデルとしてご活躍頂き、2人には心から感謝しています。
みつかりました…。
見つけました。
別れ(シェムリアップ空港)。目頭を熱くする生徒たち。また、どこかで。
ここからは、徒然なるままに少し書きます。
「他者と価値を共有すること」
スギタニトレーナーが最終プレゼン前に生徒たちに語っていた言葉です。相手と自己の価値を共有した関係を築くこと、様々なシーンで必要なことです。MoGは、実社会で、そこに挑戦できるプロジェクトであることを改めて認識しました。
「旅が終わって見える景色」
生徒は帰途、住み慣れた街の景色がどのように見えたのでしょう。初めての途上国、日本の日常の当たり前は、いいところも、悪いところもカンボジアでのそれとは異なっていたと思います。コウキ君が成田につき「お帰りなさい」という空港スタッフに感動(なんだこの安心感は!)。サエさんとのラーメン談義から見る日本の食文化(出汁とうまみを大切にする)の豊かさ、「旅が終わって見える景色」、違って見えたら、それは「新しい目」を手に入れたことになります。相対化する力、物事をメタにとらえることができるようになったと言えます。挑戦することで、一番変わるのは自分自身であることをかみしめていきましょう。
「情熱のバトン」
very50のトレーナーの皆さんは、情熱を持って生徒に接して下さいました。「1on1」(トレーナーとの1対1の対話)では「ここで感じた情熱を日常で忘れるのが怖い」という生徒がいました。「MoGを終わらせたくない」(ユクリさんの一言)に象徴される言葉です。トレーナーの皆さんの「情熱のバトン」をどうつなぐのか、どうつないでいけばいいのか…。私は体験や記憶は浄化されぼんやりしても、「本当のことは残る」と思っています。一人一人の生徒に残ったものがその人の「真実」です。今すぐでなくてもここでの体験は生涯にわたり残ると考えています。忘れることに恐れなくても大丈夫と思っていますよ。
「“MoG必修”の意義~形骸化させないために」
以前の報告で「MoG必修」という言葉は概念上成立しないと書きました。が、生徒たちのドラマチックな変化を見ると、複雑な思いを抱きます。あらゆる学校行事は「必修=強制」です。それが教育において歴史的、あるいは文化的に当たり前のものには無批判で、慣れていないものには批判的、ということがあるのかもしれません。今後、プロジェクト型の教育が普及していく中、型や手段が強調されればMoGそのものも形骸化した一つのプログラムになりかねません。実社会とつなぎ人材育成をする、という目的を今後も大切に、次年度に引き継いで行きましょう。1期生の君たちができることの一つですね。
「ハイブリッドインターナショナルの生徒たちの強み」
多様性の中で、もまれている生徒は強い、と思います。カンボジアシェムリアップの街で、むしろ多様なのは生徒たちと思えたくらいです。個々の生徒が自立している(自立を早める環境)ということでしょう!一歩日本を飛び出せば、多様なのが当たり前、一人の自立した人間としての力が必要です。生徒は手段としての言語だけでは通用しないことを体感し、突破していくために、このプロジェクトで頑張ってきました。スロワーズさんとシュンヤ君との高度なやり取りは価値と価値の対話だったのです。また、マサミさんが日本から用意した様々なアクセサリーの素材、つまり、用意していこうという気持ちと行動が合致した“真心”がティーダさんの気持ちの変化に大きく寄与したこともよくわかった、そんな生徒たちが集まる本コースのこれからが本当に楽しみです!
アンコールワットチケット売り場で談笑しているグループがいます。あれ、どこか大人の小グループかと思い、目を凝らしてみたら、ハイブリッドインターナショナルコースの生徒たちでした(笑)。8日間でこんなにも大人びた表情になるのか…。
2019年、年末、12月にして最大の大事業、そして、2019年度の私の最大目標「MoGの成功」を満足のいく形で終え、ほっとしております。生徒たちのこれからの躍進がいよいよ楽しみになりました。
最後に、生徒たちの力を育成するために、長きにわたりこの事業に携わって頂いた全ての方々に心より感謝申し上げ、この「完結編」の筆をおきたいと思います。
ありがとうございました!