生徒たちが何やらパソコンの画面を見ながら話し合っています。
高校2年生は全員、昨年12月にグローバルプロジェクトを行いました。
いわゆる修学旅行の位置づけですが、ハイブリッド1期生として「プロジェクト」の意味を考える行事になっています。
今年度はSDGsをもとに、沖縄、タイ、カンボジア(2か所)、アメリカに分かれてプロジェクトを行いました。
プロジェクトの様子は学校ブログにございますので、ぜひご覧ください。(クリックするとグローバルプロジェクトのブログに移動します)
その事後学習の1つとして、加藤教諭が情報の授業で行っているPBLは「GPデジタルレポート」です。
PowerPoint、ホームページ、動画でレポートを作成しています。
「ただの報告」ではなく、生徒一人ひとりが自分にあった表現方法を決め、素材はもちろん自分自身が肌で感じたもの。1つのプロジェクトが一人ひとり全く違う視点で描かれるものになります。
「メタに見る」ということがチラホラ見受けられますが、ただの客観ではなくそれを見る目を養っていなければcriticalなものにはなりません。本校には思考コードがありますし、生徒たちの非認知能力はこうして養われていきます。
そして、加藤教諭は今回のプロジェクトをリーフレットにするチームを立ち上げ、Edmodoを用いながら運用しています。
リーフレットは学内の後輩たちだけでなく、学校案内と同様に、受験生やその保護者の皆さまに配布していきます。本来であれば広報の教員たちが専門業者と打ち合わせを重ねるものです。
そのことを考えると、「プロジェクトの質」だけでなく「外に出すものとしての責任」も求められます。本校の思考コードを考えれば間違いなくC3レベルの取り組みです。
そのプロセスは業者が行うものそのものです。
紙面のサイズを考え、与えられたマスの中に自分たちで構図を考えます。単純にお気に入りの写真を貼り、コメントを考えるだけではありません。取り上げるものの差を考えながら、それを見る人がどう捉えるのかも考えます。自分自身の中だけでcriticalに考えるのではなく、それを見るであろう人を想像し、仮説を立てながら作っていくのです。
途中経過のスクリーンショット。それぞれの地域の顔となる表紙の制作。自分たちがそのプロジェクトを表す1枚を決め、そこをどう見せるか。この1枚で中身も伺えてしまうことまで想定して考え、悩み、タイトルをはめていくと・・・
決まったようです。よくよく見ると、もはやPowerPointではなくAdobeのIllustratorを使っています!デジタルネイティヴと呼ばれる世代の意味がわかりました・・・
全体→スポットへ
当たり前のようにやっていることを冷静に1つ1つ見てみると、これは決して当たり前ではないんだなと改めて感じさせられました。
本校では様々な授業でPBLを行い、そのすべてが違うもの―――さらに言えば、生徒一人ひとりでも違っています。中高あわせて1003人の生徒がおり、それぞれの授業科目を掛け算すればものすごい数になります。
そして、互いのProjectを見てフィードバックしリバイスする
PBLは知識・技能を得るだけではできない領域に踏み込むことができるのです。
しかし大切なことは、それをしっかり見るルーブリック、本校で言えば 思考コード がなければ本質からズレてしまいます。
次回は他教科のPBLを取り上げながら、その部分にも触れたいと思います。