12月20日(月)に本校の中学3年生が東京経済大学を訪問しました。
キャリア教育の一環として、同大学経済学部教授の尾崎寛直先生による社会科学の授業を聴講させていただき、さらにはキャンパス見学も行っていただきました。
尾崎先生の授業のテーマは『なぜ社会科学を学ぶ必要があるのか?~少子高齢化と社会保障の観点から~』。大学での勉強(研究)は「知識を詰め込む」(=Inputの学習)ことが目的ではなく、「自分で世の中の問題を分析する力」「自分なりの答えを導き出す力」を養う(=Outputの学習)ために行うもので、実社会で働く上での「社会人基礎力」を身につけることとも通ずると教えていただきました。
工学院大学の附属中生として、理系の学問が世の中にどのように影響を及ぼしているのかは何となく知ってはいましたが、「社会科学で何がわかるのか?」という問いそのものが、本校の生徒にはとても新鮮に映ったようでした。
生徒たちは、合唱祭の合間の事前学習で、公民の教科書に載っている「パン屋起業計画書」作成にチャレンジしており、オリジナリティのある起業計画を立てました。
今回の授業で、経済は「安心の原理」で動き(=お金を使いたいと人々が思わないことには使われず、経済は循環しない)、貧富の格差(格差拡大)は人々の将来への不安を招くということを知り、「日本経済を持続的、安定的に回していくためには何が必要か?」「日本は何を売っていけば良いのか?」という現実を突きつけられることになりました。
理想と現実の両方を理解した今、生徒たちは「パン屋起業計画書」を果たしてどのように改良していくのか、学年の教員も非常に興味深く、生徒たちの改良案を見るのが楽しみです
尾崎先生にはわかりやすくお話ししていただき、生徒たちも終始真剣に耳を傾けていました。
本校から東京経済大学に進学した卒業生も参加してくださり、丁寧にキャンパスツアーをしてくれました。
1時間半という短い滞在でしたが、大学での学びや雰囲気を体験することができたと思います。
尾崎先生ならびに東京経済大学の職員の皆様、貴重な時間をご提供頂き、誠にありがとうございました。