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工学院大学附属中学校・高等学校<公式ブログ>

【GP2022 熊本・鹿児島】3日目 12/13(火)

いよいよ3日目、熊本から新幹線で南下します。

まずは、ホテルから熊本駅までは市電で移動です。

大きな荷物も携えてなので、3グループに分かれて移動しました。

熊本駅10時08分発の九州新幹線で鹿児島県の最北端の出水まで移動です。

乗車時間30分程度で出水駅に到着し、目的地である出水ツル観察センターまでバス移動です。

出水市は、世界最大規模(日本一)のナベヅル・マナヅルの越冬地です。

1952年に「鹿児島県のツルおよびその渡来地」として国の特別天然記念物に指定され、昨年2021年には、ラムサール条約登録湿地に新規登録されました。

毎年1万羽以上出水に訪れますが、今年は鳥インフルエンザの流行があり、7000羽程度の飛来だそうです。

ツル観察センターの周辺では、餌付けもされているので、大変たくさんの個体を目にすることができます。

昼食後いよいよ水俣学習のスタート、ガイドさん付きのフィールドワークから始まりました。

茂道、坪谷などのかつて水俣病患者が多発した集落や百間排水口跡(水銀を多くを含んだ排水が排出されていた場所)を巡りました。

その後エコパーク水俣(高濃度の水銀を含んだヘドロで埋め立てて作られた公園)では慰霊碑前で黙祷を捧げ、隣接する水俣病資料館で水俣病の歴史、あらましを説明していただきました。

そして休む間もあまりなく1回目の講演会となりました。

講演者の佐藤英樹さん(68歳)は、被害者ではなく患者として認めてほしいと現在も訴訟を続けており、事前学習で見たビデオ内でも紹介されていた方です。
(佐藤さんは水俣病被害者・患者の互助会の会長も務めているそうです。)

最初に半生と訴訟についてなどのお話をいただき、後半は質問タイムとなりました。

最後のまとめとして、
水俣の人々が水俣病を話題にしないし毛嫌いしている、それをなくしていかなければいけない
とお話されていたのが印象的でした。


夕食後は2回目の講演会です。
お話していただきました緒方誠也さん(81歳)は、元チッソ社員・元水俣市議会員の方で、チッソ社員時代には第1組合に所属し(水俣病)恥宣言にも携わった方です。

司会者(プランニング会社)の方の進行で進み、1時間程度で終わりましたが、社員はチッソ会社を最初は信じていた、行政は(水俣病を)早く終わらせたいのだろうなど興味深い話が多く、あっという間の時間でした。

生徒の解散は20時を過ぎ、長い1日でしたが、みな真面目に楽しんでくれていたことと思います。

 

明日(4日目)は、水俣学習2日目、そして鹿児島市へ入ります。